小学校の楽しい英語は"GenkiEnglish!"

Richard J. Graham  Genki English

リチャード・グレアン
3年間文部科学省JETプログラムで小学校の国際理解を教える。
2000年から、http://www.GenkiEnglish.comのホームページや指導セミナーで、
多くの小学校の先生を助けている。

「タノシカッタ」や「もう一回したい!!」などは、子供の英語の授業での反応だ。興味に合わせることで、子供は英語の授業が大好きになる。やはり、好きだとよりがんばろうとし、もっと上手になる。しかし、私は日本を周りながら、たくさんの先生が「でもね、英語を教えることは難しいですよ」と言うのを聞いてきた。
 ちょっと秘密を教えます、これは遺伝子工学でも、脳手術でもなく、ただの外国語にすぎないのである! 難しいと思えば難しく、簡単と思えば簡単になる! ですので、中学校や高校の英語経験を忘れ、自信を持って、新しい小学校の英語の世界に入りましょう!
 この教育の魅力は、外国語が“事実”ではなくて、“技術”だということにある。英語でしたら、内容は問わない。もっとも効果的な教え方は自分の趣味や興味にあることを英語ですればいい。たとえば、映画が好きならば、英語の映画をたくさん見ればいい、服やファッションが好きならば、英語のファッション雑誌を読めばいい。子供の一番好きなことはなんでしょう?遊びだ!! この理由から教室でたくさん英語のゲームをすればいいと思う。
 ゲームをするときには、英語ではなくて、子供はゲームで勝つことを考えている。英語は自然についてくる。
 ゲームは二つ役割がある。一つは、ウォームアップ。GenkiEnglishのホームページではたくさんのゲームのアイデアがあるが、私が小学校で教えたときの一番人気なウォームアップは、「The Hammer Game」であった。

1 ハンマー・ゲーム(The Hammer Game)

対象学年:小学1年〜中学2年
目的:語彙の復習
活動の仕方
(1)中央からクラスを2つのグループに分ける。 左側半分がひとつのグループ、そして右側半 分がもう一方のグループ。
(2)左のグループは部屋の左の側面に一列で並ぶ。
(3)右のグループは部屋の右の側面に一列で並ぶ。
(4)それぞれのグループの先頭が前に出てきて、 教師の前で、お互いに向かい合う。
(5)1人の児童が英語の単語を言う。
 (どんな単語でもよい)
(6)もう一方の児童は、他の英語の単語を言う。
(7)先生は手に持った「空気ハンマー」(100円 ショップで買える)を2人の児童の頭の上で 答えを聞きながら、行ったり来た りさせる。
(8)もし同じ単語を繰り返したら(すなわち二人 のうち一人がすでにそれを言ってしまってい たなら)、繰り返した言葉を言った人は、ハン マーで頭をたたかれ、自分の席に戻る。もう 一方(勝利者)は、その列の後部に再び加わっ て、もう1度勝負に参加できる。
(9)同様に、もし日本語を話したり、あるいは中 断したり、ためらったなら、頭をハンマーで たたかれ、自分の席に座らなければならない。 そして、対戦者(勝利者)は自分の列の後ろに 戻る。
(10)次の2人が前に出る。
(11)次の2人もDから繰り返す。
(12)チームのメンバーがすべて座ってしまったら、 このチームは敗者となり、もう一方のチーム が勝者!
留意点
 これは、すべての子供たちが参加できる本当に良いゲームである。
 しかし、このようなゲームでは、勝ったチームはもちろん気持ちよくうれしいが、負けたチームは気持ちがよくないだろう。ここで先生の大事な仕事がある! 絶対、子供たちには次のメッセージを教えてください。
 負けるは「負ける」の意味ではありません。 負けるの本当の意味は「もう一回、勝つために頑張るチャンスがある」という意味。

 これは大事なことだ。ふつう2、3回教えれば子供はわかってくるだろう。そして、負けたチームはさびしくなるのではなく、皆は「もう一回、もう一回、again, again!!」といいます!
 やはり、人生でも同じだ、負けたときやめてしまえば、何もできないでしょう、しかし、一回失敗して、そして「もう一回がんばります」と考えれば、なんでもできるでしょう!
 英語では”You never fail until you stop trying”、日本語では「失敗は成功の元」ですね! これは英語の教え方の「鍵」です。
“Be genki!”、いつも積極的な考え方をして、がんばってください!
 授業では、ウォームアップの後に新しい英語を教えればいい。45分の授業だったら、ひとつの質問と8個の答えを教えればいい。レッスンプラニングをするときに、まずはゲームではなくて、「目的英語」を選ぶ。ここでも、ちょっと注意すればいい。よく日本では、直訳(たとえば、『カレーライス』を正しくcurryではなくて、curry riceと間違えて教える)や不自然な英語(たとえば『いただきます』をLet's eat と教える)を聞く。このような和製英語を教えても、意味がない。日本語から英語に通訳ではなくて、子供がすぐ使える便利な表現を英語から取ればいい。もし自分の学校にALTの方がいれば、ぜひALTにお勧めの英語を聞いてください!
 語彙を教えるときに、当たり前だがカタカナを使うことは絶対禁止。カタカナはニホンゴである。一番いい語彙の教え方は、絵カードを使うことである。GenkiEnglish.comのホームページで、たくさんの無料の絵カードがあります!
 自分の発音に自信がなければ、ビデオやパソコンソフトを使うと簡単に正しい発音が教えられる!GenkiEnglishのCDROMでは、この様なソフトが入っています。
 新しい語彙を教えたら、ゲームで練習する。これはゲームのもうひとつの役割だ!
 ハンマーゲームの欠点は、いつでも二人だけの子供は話している。かなり短いゲームなので、いいかもしれないが、新しい語彙の練習ゲームでは子供の全員に話してほしい。このために、次の「ゴキブリ・ゲーム」を使えばいい。

2 ゴキブリ・ゲーム(The Gokiburi game)

対象学年:小学1年〜大人!
目的:会話の練習
活動の仕方
(1)黒板に、だんだんゴキブリから進化していく“evolution scale(進化の樹)”を描く。
(たとえば、ゴキブリ→魚→蛙→ウサギ→サル
 →人間)
 図の一番初めの部分(ここでは Gokiburi)から始める。
(2)子供たちは2つのgokiburi のペアをつくる。 Gokiburi は床の上をはう。
(3)今日の会話を練習する。
 例えば、“Hello”“ How are you?”
 “I'm OK/Hot/Hungry/Tired .”など。
(4)会話をした後、じゃんけんをする。
(5)勝った子どもは、「Evolution Scale」を1つ進める(たとえば、ゴキブリが魚ヘ、魚は蛙になるなど)。負けた子どもは、今の位置から一つ下がる。(たとえば、サルがウサギになる など)もちろん、Gokiburiは、そのまま!
(6)同じ動物になっているパートナーを探す。 (猿になった子どもは、別の猿になった子ども と会話する。うさぎはうさぎ同士。魚とうさ ぎのペアはダメ!)
(7)「人間」になるまで、ステップBCとDを繰 り返す。「人間」は、教師と一緒に会話し、じゃんけんをする。もし、先生に勝ったら、子供は「神」になって、座ることができる!
留意点
 これは、教師が子供と一緒にそれぞれ練習し たり、友達同士で練習するのにとても良いゲームです。「ずる」をしないように気をつけて ください。子供が、じゃんけんだけではなく、 会話をすることを確かめてください(ずるをしたら、ゴキブリに戻る)。また、もし日本語 を使ったら、ゴキブリになる!
 ゴキブリゲームには、理想的なゲームの材料のすべてがある。次のようなことだ。
 ・子供は全員が同時に話す。
 ・先生は皆一人ずつと練習ができる。
 ・だれか「ずる」をしたら、先生がすぐわかり、その子はゲームに勝つことはできない。
 ・タノシイです!

3 Be Genki が大事!

 私はたくさんのゲームを授業で使った。やはり、ときどき失敗もするが、多くの場合では、子供は大好きになって、そして、自分のひまなときにもこの英語のゲームをした!
 週に1時間と毎日5分の復習では、たくさん教えることができないが、この教育の目的は、子供に世界や外国語に興味を持たせることだ。We teach the kids how to learn themselves!
 私は2年間、ゲームをベースとして授業をした。しかし、歌で教えることを始めると、また全然違うレベルに行った! 文部科学省のガイドラインでは、歌が勧められている。しかし、注意することがある。伝統的な歌では(たとえば「Mother Goose」)、この英語は、だれも使わない可能性がある。私は何回もこのような歌を頑張って教えたが、教えるのはすごく時間がかかったし、習っても、子供はこの英語を普通の会話では使わなかった!
 だから、私は自分の授業の目的英語を取って、オリジナルの歌を作った。歌は短く、ジェスチャーが付き、頭からはなれないメロディがあり、10分間で子供は新しい英語ができた!
「GenkiEnglish」のホームページ(http://www.GenkiEnglish.com)から5曲無料で聞ける!
 もうひとつのこと、子供は英語を習うのは速い。たぶん先生より速い。気にしないで、これはいいことだろう! 子供が先生より上手になったら、この先生はいい先生でしょう!
 大事なポイントは、先生は見本としてがんばらないといけないということ。私はたくさんの学校でGenkiEnglishのショーや指導セミナーをしたことがある。すぐわかるが、クラスの担当の先生がおとなしい場合、子供は恥ずかしがり何も習えない。しかし一番明るい、勉強ができるクラスは、いつも頑張っている担当の先生がいる!
Be Genki!!

リチャード





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