アルクプレスのkids com雑誌の“みんないっしょにBeGenKi!"ページの記事。
第11回 継続は力なり
英語は毎日少しずつ
「僕、プロ野球の選手になりたい!」とヒロ君は言いました。その言葉に先生はこう答えます。「よし。1カ月に1度、ほかの30人の子どもと一緒に40分間の練習をすれば、立派な選手になれるぞ!」
皆さんはどう思いますか。1カ月に1度、たった40分の練習をするだけで、野球が上達するでしょうか。実は多くの人たちが、英語の授業にも同じことを期待しています。ALTが月に1度、40分の授業をするだけで、子どもたちに本物の英語を話せるようになってほしい。そう思っているわけです。
しかし、そんなにうまい話があるわけありません。もし、本当に子どもたちにそうなってほしいなら、ALTがいない日も毎日、英語にふれさせる必要があるでしょう。そこで、日本人の先生の役割がとても重要になってくるのです。
いつでも英語にふれられる環境を整えよう
私が英語を教えるときに直面する問題のひとつは、前の時間の復習にかなりの時間を取られてしまうということです。これでは貴重な時間がどんどんなくなってしまいます。私はその対策として、練習した歌の歌詞を教室に貼っておくようにしました。そうしておけば、私がいないときでも、子どもたちはその歌の練習ができるからです。これはとても有効でした。短い歌が主体だったということもありますが、次に私が授業に行ったときには、なんと全員がその歌を歌えるようになっていたのです。
学校によっては、掃除や給食の時間に、校内放送を利用して英語の歌を流しているところもあります。給食の時間に流すためのビデオを自作しているALTもいます。そのビデオの内容もバラエティ豊かで、絵を提示しながら英語を言っているものだったり、ALTが母国で撮影してきたものだったり。私も近所のスーパーで、食べ物の名前を英語で言いながらビデオ撮影をしたことがあります(でも注意してください! 私は撮影中にスーパーから放り出されてしまいました)。
単語のノートに掲示板
英語にふれる環境は先生のアイディア次第!
もうひとつ、担任の先生におすすめの「ABC
Book」というアイディアを紹介しましょう。何も書かれていないノートをABC
Bookとして教室に1冊用意。新しい単語を勉強するごとに、先生が単語を、子どもたちがその単語の絵をノートに描き加えていくようにします。子どもたちは休み時間にそれを取り出し、楽しんで単語の復習をするようになりますよ。
英語専用の掲示板を校内に設置してもいいでしょう。その週に学んだすべての単語の絵を、その掲示板に貼っていくのです。子どもたちは一生懸命その単語を覚えようとしますよ(「この絵、全部英語で言える?」なんて、子どもに何気なく聞いてみましょう)。そして、常に掲示板に新しい絵を加えていくことも忘れずに。色とりどりのイラストが増え続ければ、子どもも毎日楽しみにするはずです。
各教室の呼び名の表示を、gymとかnurse's
roomのように英語で掲示するのもいいですね。そして、それらの教室を英語で呼ぶようにしてみましょう。発音は、正しくALTに教えてもらってくださいね。
大切なのは、子どもたちが英語にふれる時間を毎日作ることです。それも、「暗記」を意識させることなく、楽しみながらできるように。そうしておけば、次にALTが教室に来たときには、本当のコミュニケーションを実践する心構えができているはずです。
ALTに手紙を書いてみよう!
学校に来るALTに、ボイス・メールや手紙などを送るのもいい考えです。頻繁に来ているALTならすぐに返事がかけるので、うまく行くはずです。ALTがたまにしか学校に来ないなら、子どもたちとの間にいい関係を築くためのすばらしい方法になります。
多くのALTは中学校の仕事以外のことができることを非常に喜びます(中学校で主に働き、その合間に小学校に来るというALTが多いのです)。一番楽しい話題は"Do
you
like...?"でしょう。子どもたち自身に、楽しい質問を考えさせてください。
このようなことを1日に少しの量でも毎日継続することで、徐々に英語が子どもたちの中に浸透していくはずです。子どもたちに英語に親しませるのは、ごく自然に、実に簡単に実践できることなのです。
Be
genki,
Richard
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